期限の利益の喪失

公開日:2020-10-01

期限が来るまでは返済をしなくていいという債務者の利益のことを「期限の利益」といいます。債務者は、お金は借りたものの、期限が来るまでは催促されないでその借りたお金を使うことが可能になります。場合によっては資産運用をして、さらにお金を増やせるかもしれません。
借りたお金を分割で返済をすることも期限の利益の一つといえるでしょう。
しかし、このような期限の利益が無限に認められるわけではありません。定められた期限までに返済が行なわれない場合などに、本来分割で返済することが認められていた債務の一括返済を求められ、これまで享受していた期限の利益を失うことになります。
「期限の利益の喪失」といいます。
民法137条により、以下のような場合に債務者は期限の利益を喪失するとあります。
① 債務者が破産手続き開始の決定を受けた。
② 債務者が担保を滅失、損傷、減少させた。
③ 債務者が担保を提供する義務があるのに提供しなかった。
その他、契約書に期限の利益喪失条項が含まれており、該当すると期限の利益を失うことがあります。
契約書に含まれる期限の利益喪失条項としては以下のものがあります。
① 返済日までに返済額の一部、または全額が返済されなかった。
② 融資時の書類(財務内容や年収など)に重大な虚偽があった。
③ 債務者が反社会勢力であることが判明した場合。