クラウドバンクでは、10月も利回り5%前後と魅力的な案件が募集されました。しかし、募集予告のメールが送られなかったことから、「募集に気づいた頃には投資受付が終了していた…」と悔しい思いをした人が多かったのではないでしょうか。私もその一人です…
投資チャンスを逃したのはもったいなかったのですが、カリフォルニア不動産ローンファンドが償還となり、かなりの為替運用益が出るという、嬉しいこともありました。今月のクラウドバンクでの投資記録について、詳しく紹介していきます。
目次
2021年10月の資産状況・分配金
2021年10月の資産状況と分配金は以下のとおりです。
総資産:392,011円
- 運用中:334,641円
- 準備中:50,000円
- 申請中:0円
- 未投資:6,866円+$4.44
2021年10月の分配金(源泉徴収後)
- 円建:1,948 円
- ドル建:$0.38
今月は新たな入金はありませんが、分配金が約2000円、出資払戻金が約5万4000円あったので、うち5万円を新たなファンドへの投資に回しました。
強調したいのが、今月の分配金が1948円もあったこと。基本的には毎月1000円程度の分配金が入ってくれば良いな、というスタンスで運用しています。高い月でも1200円程度でしたが、今月は約2000円と、目標の2倍の分配金が入ってきました!
なぜ分配金が高額になったのかというと、投資していた海外不動産のファンドが償還となり、為替差益が生じたからです。詳しく解説していきましょう。
「円投資」カリフォルニア不動産ローンファンド第144号
私が投資していた「円投資」カリフォルニア不動産ローンファンド第144号は、最終的な融資先がカリフォルニアの不動産となるファンドです。正確には、間にクラウドバンクや直接の融資先、SPVが入り、又貸しのような形を取りますが、基本的にはカリフォルニア不動産への融資と言えます。
投資先はアメリカなので、実際の運用は米ドルですが、このファンドは日本円で投資します。つまり、日本円で出資し、日本円で分配金・償還金を受け取ります。
私は1万5000円を投資し、償還金1万5000円は無事に返還され、1136円の分配金を受け取りました。運用期間は14ヶ月で、目標利回りは4.7%だったのですが、実際には10.1%という非常に高い利回りを達成しました。運用が終了して高い利益が確定したので、私が10月に受け取った分配金が、ほかの月に比べて2倍近く高くなっていたのです。
なぜ高い利益が出たのかというと、運用時よりも円安ドル高が進んだからです。融資実行時の為替レートは1ドル=105.99円でしたが、回収時は110.90円と、5%近くも上昇しました。米ドルでの運用による利益だけでなく、為替レートが有利に動いたことによる利益が得られたため、利回り約10%という非常に高い利益が出ました。
海外への投資は為替レートが有利な方向に動けば、高い利回りを狙うことができます。今回は、1ドル=約105円という円高ドル安の頃に投資できたのがラッキーでした。現在のレートは113円台に乗っており、かなり円安ドル高が進んでいます。これからも円安ドル高傾向が続くかどうかはわかりませんし、むしろ円高ドル安になるリスクが大きくなっているとも考えられます。今後、アメリカに投資する人は、為替差益は狙いにくいかもしれません。
為替レートの変動で損失が生じても、クラウドバンクの場合、クラウドバンク側が補填するなどして、投資家に損失が生じないよう工夫はされると推測します。とはいえ、元本割れリスクのある投資商品なので、為替変動が大きい場合、損失が生じるリスクがあると考えておいたほうが良いでしょう。
2021年10月の元本償還
今月は上記の円投資カリフォルニア不動産ローンファンドと、ほかに2本のファンドが償還されました。いずれも問題なく元本が返済され、元本割れや遅延は起きていません。
それでは、償還があったほかの2つのファンドについて詳しく紹介していきます。
太陽光発電ファンド第2016号
「太陽光発電ファンド第2016号」は、クラウドバンクでよく募集される太陽光発電事業者への融資です。目標利回りは6.7%、運用期間は10ヶ月が予定されていました。無事に運用が終了し、運用利回りは6.9%と予定を上回りました。
10月に運用が終了し、11月に元本が償還される予定でしたが、1ヶ月早まったようで、9月に運用が終了し、10月に元本が償還されました。1ヶ月早まった分、投資の機会も1ヶ月短くなったと捉えることはできますが、予定より高い利回りで着地できたので、良い結果になったと考えています。
不動産担保型ローンファンド第485号
「不動産担保型ローンファンド第485号」は、不動産を担保にしたローン・パーティシペーション・アグリーメントにかかる参加資金を融資するファンドです。クラウドバンクや融資先、SPVなどを間に挟みますが、簡単に言うと不動産への投資です。スキームは複雑ですが、担保が充分そうなことと、目標利回り5.3%と魅力的であることから投資しました。
目標5.3%に対し、実際の運用利回りは5.6%と、こちらも目標を上回る成果となりました。私がこれまでに投資したファンドでは、目標利回りを下回ったことはほとんどなく、大半のファンドは目標を上回る成果を出しています。改めて、クラウドバンクは案件をシビアに審査して掲載しているのだな、と感じます。
2021年10月に投資したファンド
今月新たに投資をしたファンドは1本でした。ファンド募集予告のメールが届かないので、気づいたら募集が始まっており、滑り込みで申し込みました。
私が投資した太陽光発電ファンドについて、詳しく紹介していきましょう。
太陽光発電ファンド第2170号
「太陽光発電ファンド第2170号」は、目標利回り4.7%、運用期間14ヶ月を予定しているファンドです。基本的には、クラウドバンクでよく募集されている太陽光発電ファンドと同様の仕組みです。
今回も、担保の評価額と融資額を比べ、充分な担保があると判断したため、投資しました。目標利回り4.7%というのが、少々低いとは思うのですが…。理想的には、利回り5%以上の案件に申し込みたいのですが、最近は案件の利回りが下がってきているので、贅沢は言っていられないと考え、投資を申し込みました。
投資を見送ったファンドの分析
ファンド募集予告メールが来なかったので、気づかないうちに魅力的な案件の募集が終了していた…ということが、今月は何度かありました。投資できなかったファンドについても、少し紹介していきます。
バイオマス発電ファンド第336号
「バイオマス発電ファンド第336号」は、バイオマス発電事業に対して融資を行うファンドです。資金の主な用途は、バイオマス発電所開発にかかる権利および土地の取得です。
目標利回りが5.1%で、最近募集されている国内投資の案件のなかだと、比較的高利回りです。担保の評価額にも問題がなさそうなので、ぜひ投資を申し込みたかったな…と思っています。
運用期間が7ヶ月と短めなのが気になる方もいるかもしれませんが、私としては、短い分には構わないと考えています。融資期間が長くなるほど、将来の不確実性が高くなりますが、融資期間が短い場合は、逆に不確実性が小さくなるからです。将来、何が起こるかは誰にも予測できませんが、長期よりは短期のほうがリスクは小さいと考えられます。
まとめ
10月もさまざまなファンドが募集されましたが、私はあまり理想に近い投資ができなかったと感じています。
11月からは、ファンド募集予告メールが復活するようなので、投資機会を逃さないようにしていきたいです。