「安く買って、高く売る」だけじゃない!新しい投資の考え方を学ぶ3社共催オンラインセミナー

公開日:

【セミナー概要】

セミナー名:投資で社会が豊かになるって本当?~お金をふやすためだけじゃない、新しい投資の考え方~

開催日:2020年7月11日(土)10:00~11:20

主催者:クラウドクレジット株式会社

登壇者:

クラウドクレジット株式会社 代表取締役 杉山智行氏
コモンズ投信株式会社 取締役社長兼ESG最高責任者 渋澤健氏
tsumiki証券株式会社 代表取締役COO 仲木威雄氏

セミナー内容:
第1部:各社の想い、取り組み
第2部:特別鼎談、質疑応答

【登壇者について】
今セミナーの登壇者はコモンズ投信株式会社(以下:コモンズ投信)、tsumiki証券株式会社(以下:tsumiki証券)、クラウドクレジット株式会社(以下:クラウドクレジット)の3社。

3社は、コモンズ投信はtsumiki証券の取り扱い商品の運用パートナー。また、tsumiki証券がクラウドクレジットへ出資をしている、という関係です。

これから3社が力を合わせて金融不安、所得格差の縮小の是正を目指し、さまざまな金融機会の提供を進めいくようです。

【「投資は自分のためだけじゃない」という考え方に触れられた】

今セミナーのタイトルには「投資で社会を豊かなるって本当?」というフレーズが入っています。

あなたは「投資で社会を豊かにする」という意識を持たれたことはありますか?私は・・・正直、なかったです。

私は証券会社勤務経験があります。また現在、投資家でもあり、証券会社の同僚・先輩やお客様、投資仲間などから投資の考え方に触れることもあります。

そして、その考え方のほとんどが「利益を出すためにやる」が軸となっており、また私自身もそうなので、その考え方を全く否定するつもりはありません。

しかし、今セミナーでは「利益を出すためにやる」という自分にベクトルが向かった投資の考え方から一歩進んだ「社会を豊かにする」という「人のためにする」投資の考え方の一端に触れることができました。

限られた時間の中でしたので、あくまで一端だと思います。また人によっては「良いことばっかり言って」などと思うかもしれません。

しかし、投資の酸いも甘いも経験されたであろう3名から「自分ではなく、人へベクトルが向かった」の投資の考え方をお話されると「そういう域にいずれ達したいな」と思ってきます。

今回は3社の取り組みや、投資の考え方に触れらてたセミナーの内容を紹介していきます。

【3社の取り組みについて①~クラウドクレジット~】
クラウドクレジットは2013年に設立された、貸付型クラウドファンティング・サービスの運営会社です。

ミッションは「『世界を繋ぐ金融』 世界でお金の流れをつくる 伝統的資本市場・銀行融資に次ぐ、第三の柱を打ち立てる」です。この「第三の柱を打ち立てる」とはどういうことでしょうか。

現在、株などで投資をした際にお金が届く先は上場企業(資本市場)です。また、中小企業へは銀行がお金を回してきました(信用市場)。

一方で、従来の資本市場や銀行がカバーしていない範囲があります。それが新興国の成長企業です。クラウドクレジットは、第三の柱を打ち立てるため、クラウドファンディング・サービス事業を展開し、新興国の成長企業へお金を回す事業を行なっています。

【3社の取り組みについて②~コモンズ投信~】

コモンズ投信は「for good」(意味:いいお金を世の中に循環させる、継続する)という想いを軸に、世代を超えた長期投資へチャレンジしたいと2008年に立ち上げられた投資信託運用会社です。

コモンズ投信は「一人ひとりの未来を信じる力を合わせて次の時代を共に拓く」という言葉を存在意義として、日々邁進しています。

また、コモンズ投信ではお金の使い方を学ぶ、こども向けのセミナーを開催しています。

セミナーでは子どもへ、使う・貯めるといった自分のためにだけにお金を使う「ME」のお金の使い方と併せて、困っている人を助ける寄付・素敵な会社などに投資をする「WE」の使い方を掲示していきます。

「ME」は分かりますが、投資がなぜ自分のためではなく「WE」のお金の使い方なのか、私は最初落とし込めていけませんでした。しかし、渋澤健氏の説明によるとお金の流れは下記の通りに流れていると言います。
”企業がお客さんの喜ぶサービス提供→消費者は「ありがとう」とそのサービスにお金を払う→企業も「ありがとう」とお金を貰う→消費者が購入してくれたお金(売り上げ)から企業は従業員に「ありがとう」と給料を支払う→従業員は「ありがとう」と給料を受け取る”

このようなお金の流れには「ありがとう」が介在し、「ありがとう」が増えれば増えるほど会社の価値は増える。投資はこの「ありがとう」の連鎖を応援するようなお金の使い方だと、渋澤健氏は説明します。

確かに、素敵な会社に投資をして、その会社が社会にプラスになるサービスを提供することを考えると、投資は「WE」の使い方ですね。

また渋澤健氏は最後に、日本にはタンス預金が50兆円あり、日本人が銀行に預けている1,000兆円以上ある、これは大きな資源だ、という話も添えていました。

【3社の取り組みについて③~tsumiki証券~】

tsumiki証券は「I will stand by you」・・・つまり、お客様に寄り添って、お客様の行きたい方向に導く、伴走するような存在を目指しています。

またtsumiki証券は日々「つなぐ」ということを意識しています。3社との関わりで言うと、”世代を超えた長期投資をする”コモンズ投信、”世界に貢献する投資”のクラウドクレジット、それらの想いを「つなぐ」のがtsumiki証券だそうです。

例えば、コモンズ投信が運用している「コモンズ30ファンド」をtsumiki証券が販売するのも、コモンズ投信とお客様を「つなぐ」という行為になります。

さて、このtsumiki証券がお客様と「つなぎたい」と考える、パートナー・協業相手はどのような基準で選んでいるのでしょうか。

tsumiki証券は、全て”顔の見える運用会社”をパートナーとし、更に「哲学」や「人」、「チーム」が魅力的で活き活きしているか、信頼できるかなどを直接会って、一緒に協業していくかを判断しているそうです。

またtsumiki証券は投資を通じてお金もちになることも大切ですが、「幸せもち」になろうと発信をしています。

この発信を聞いて、正直、私は投資で利益を上げることばかりを考えていますが、しかし、確かに私が投資をする目的はお金もちになることではなく、投資で金銭的に余裕ができ、幸せになることだよな、と改めて思いました。

【特別鼎談・質疑応答】
3社がそれぞれの取り組みを説明した後には、第二部として特別鼎談・質疑応答が行われました。

その中で印象に残ったのはtsumiki証券の仲木威雄氏が「(投資の)リスクについてどう思うか」という主旨の質問をした際の、コモンズ投信・渋澤健氏が答えた「不安と想像力」についての話です。

渋澤健氏は、日本に現預金が多い理由は「不安」だからだと言い、そしてなぜ「不安」なのかと言うと、「日本人が想像力があるから」と説明します。

つまり、想像力があるからこそ、将来のことを考え、「将来仕事はどうなるかな?」などと想像し、不安を持つことができる、と言うのです。ただ不安はコインの裏表で、期待を持つことだってでき、不安の裏側には期待があるので、バランスが大切だというお話をされていました。

この考え方は投資をする上で大切です。投資をする上で不安はつきものですが「不安=不確定な未来がある→投資先が大きく飛躍する可能性もある」というロジックができます。

つまり、不安があることこそが希望があることの証明となっており、不安を上手くコントロールした上で、期待・希望に懸けられるかどうかが投資の醍醐味であり、肝なのではないか、と感じます。

そういう意味では日本人がもう少し「不安」より「期待(希望)」へ心の重心が動けば、投資がより活発化するのではないでしょうか。

そして、投資が活発化し、より企業が成長すれば、社会は豊かになりますよね。

(質疑応答中の様子)

また印象に残った質疑応答には「コロナ禍で企業理念に変化はありましたか?」という質問に対するコモンズ投信渋澤健氏の答えがあります。

渋澤氏は「コモンズ投信は対話を大切にする、という創業理念があり、今までセミナーを多くやってきた。コロナ禍ではWebセミナーを活用している」という主旨の話をされていました。

企業・創業理念がこうしたコロナ禍であっても意識的に体現されていることに、きっとコモンズ投信の企業理念は従業員1人1人の中でも息づいているのだろう、と想像できました。

また、tsumiki証券仲木威雄氏がコロナ禍でのお客様の動きについて「お客様がコロナ禍であっても積立をやめないし、増額している場合もある。いい会社へお金を回しているというのがお客様に伝わっているからだと思う」という話をされていました。

これはtsumiki証券の目指す”お客様に寄り添って、お客様に行きたい方向に導ける、伴走するような存在”を日々従業員が意識して業務にあたっているからなのかな?と想像しました。

(私が証券会社時代にコロナ禍のような株価急落時に買い増しをして頂けるような関係をお客様と築けていたかどうかは・・・自信がありません)

このように質疑応答を聞き、あるべき理想(企業理念)に向かっている企業の力強さをひしひしと感じることができました。

【セミナーを受けた感想】

正直、私がひねくれているのか、セミナー内で「笑顔」や「ありがとう」など明るい言葉が出る度に「この登壇者の方々は、本当にそのような思いを持って金融業を営んでいるのかな?」と斜に構えて見ていました。

ただこの3社は本当に「安く買って高く売る」だけの投資ではなく、テーマにある通り「投資で社会を豊かにする」を形は違えど、それぞれの企業理念の下に体現していこうとしている、と感じることができました。

今回、具体的な商品についての説明はほとんどありませんでしたが、この3社がどんな商品を運用・取り扱い・販売をしているのか、非常に興味の湧くセミナーでした。