多くの人が憧れるセミリタイア。
一定の資産を築き、収入を確保した上で会社員としての本業を退職し、比較的ストレスなく働ける仕事と資産運用で生活していく状態のことを指します。
セミリタイアをすれば自由に使える時間が大幅に増えるので、人生の充実度を大幅に高めることができるかもしれません。
しかし、その一方で計画的なセミリタイアを行わないと、結局は再就職をしなければいけなくなったり、セミリタイアをしたがうまくいかず、収入が大幅に下がってしまうこともあります。
そこで、セミリタイアを失敗しないためにはどうしたらいいのかを考えてみました。
目次
セミリタイアの失敗とは?
まずセミリタイアを行ったものの、結局は失敗してしまったという事態はどうすると起こるのかを考えてみましょう。
定収入が無くなる
セミリタイアをするからには、一定の不労所得があるはずです。
それは株やFX などの資産運用であったり、投資信託などの定期的な配当金が入るものでしょう。
セミリタイアした時点で会社員は退職してるはずですから、会社員としての収入はほぼゼロになっているか、大幅に減少しているはずです。
定収入あるからこそ、それまでの生活と同じような水準の生活を、セミリタイアしても送ることができるはずですが、定低収入がなくなってしまうと、収入がごくわずかになってしまいセミリタイア生活を続けられなくなることもあるでしょう。
それだけに、セミリタイアをする際には定収入がなくならないように気をつけなくてはいけません。
生活費>収入になる
セミリタイアした場合、収入はセミリタイヤ前と大幅に下がらないようにするべきですが、全く下がらないようにするというのも難しいでしょう。
そのため、生活費を下げることでセミリタイア後の生活に備える人もいます。
セミリタイアをすれば人付き合いが減るなどして、交際費をは大幅に減らしやすくなります。そのため生活費は会社員時代より減るというケースもよく見られます。
しかし、逆に余暇がたくさんできたことで外出や遊興費などの出費が増え、生活費が大幅に上がってしまい、セミリタイア時点の収入よりも毎月の生活費が大きくなってしまうということもあるでしょう。
セミリタイアを続けるためには、できるだけ貯金を減らさず毎月の収入が生活費を常に上回る状態を維持しておきたいものです。
運用で損失が発生する
セミリタイアを行うときには資産運用からの不労所得の獲得があれば、セミリタイアの状態を長く続けることができます。
それだけに、不労所得を生み出してくれる資産の運用失敗が起きてしまえば、所得を生み出す元本が失うだけではなく、老後に備えるための貯金を減らして生活していかなければいけません。
このような状態に陥ると、不安でセミリタイア生活をとても続けられなくなってしまう人もいるのです。
セミリタイア生活を送るためには、資産運用で損失が発生することは、絶対に避けるべきです。
不安で労働を再開する
セミリタイア生活を行っていると、資産が目減りしてことに不安を感じる方もいます。
資産の減少が起きなくても、「自分は本当に社会と関わりを失って良かったのか」と後悔してしまう人もいるほどです。
そこで不安に駆られて再就職しようと思っても、セミリタイア後の再就職で、退職前より条件が良くなることはまずありません。年齢を取れば取るほど再就職は不利になります。
せっかくセミリタイアしたのに、条件の悪い職場に戻ったのでは退職しない方が余程良かったとしか言いようがないでしょう。
そのような不安に襲われることがないようにして、セミリタイア前には入念に計画を練って置くべきですし、何かしらの労働を続けた方が良い時もあります。
セミリタイアで失敗を防ぐには
では、ここで挙げたようなセミリタイヤの失敗を防ぐためにはどういった点に気をつけるべきでしょうか。
それは、収入の確実性と生活費とのバランスをきちんと取ることです。
生活費を増やしすぎない
セミリタイアしたからといって、急に生活費を増やしすぎないようにしましょう。
むしろ収入は減る方も多いはずですので、お金をかけない時間の過ごし方や、収入にあった身の丈の生活を心がけるようにします。
セミリタイヤ前にどれくらいの生活費がかかるのかをきちんとチェックしておく必要もあります。
会社員を辞めると国民健康保険に加入しなければいけないので、毎月の保険料や年金の支出は上がります。
事前シュミレーションをしっかりと行なっておきましょう。
元本の損失が起こるような投資を避ける
収入が減少することと、資産である運用元本が減ることは何としても避けたいものです。
そこで、元本の損失が起こるようなリスクの高い投資は避けるようにしましょう。
例えばFXの場合、資産運用に成功する人自体が少ないものです。
大きな利益を狙うことができますが、毎月の安定収入を獲得するのは珍しいものです。
株であれば配当金狙いで長期運用を狙う手もありますが、株価の大きな値下がりが起こると、持ち続けることが難しくなるでしょう。
確実な収入源を確保する
セミリタイアをするからには、確実性の高い収入源を一つは確保しておきたいものです。
景気に左右されにくく、毎月一定の収益をもたらしてくれる収入源を一つは持っておけば、それが最低限の生活の基盤となえり、生活の安定だけではなく精神面での安定にも作用してくれます。
社会との接点を持つ
もう一つ意外と重要なのが、社会との接点を持ち続けることです。
セミリタイアしたからといって家に閉じこもっていると、人との会話が生まれず自分の存在価値を再認識せざるを得ない状況になったり、不安になってしまうこともあるのです。
家族がいることでも家族と過ごす時間が長くなると、実は意外とそれがストレスとなり、家族不和に繋がったりすることもあります。
セミリタイアしたからといって全く働かないというのではなく、あくまでセミリタイアなのですから何かしらの労働場所を一つ持っておくと良いでしょう。
もちろんフルタイムで働くのではなく、週に2~3日ほどアルバイトをしたり、企業アドバイザーのような形での勤務先を探してみても良いかもしれません。
もちろんそういった労働所得を持っておくことは、生活を支えるための収入源の確保にも繋がります。
セミリタイア向きの投資手法
セミリタイアをするためには、資産運用が不可欠です。
そこで毎月一定の収入を稼ぎ出してくれる投資手法には何があるのかを、ここではご紹介いたします。
ソーシャルレンディング
投資家から集めたお金を資金を必要とする会社に融資し、融資の際の金利を投資家に配当する投資手法がソーシャルレンディングです。
ソーシャルレンディングは貸金による金利収入が投資家の配当になるので、毎月一定の収入を見込みやすいです。また投資後は、作業を行うこともなく不労所得を受け取ることができます。
ただし、貸金である以上貸付先の営業状態次第で返済が行われなくなる可能性があるので、しっかりと担保が設定されている案件を選んで投しましょう。そうすれば、収益を得られる可能性を高めることができます。
不動産投資型クラウドファンディング
不動産会社が投資家からお金を集めて不動産を取得し、その運用益や売却益を投資家に配当するのが不動産投資型クラウドファンディングです。
クラウドファンディングのシステムを利用しているので、一口1万円など少額からの投資ができますし、また定期的に収入を受け取ることができるメリットがあります。
不動産投資の一環ですが、自分で物件を直接取得する必要がなく、物件運営にかかる手間を削減できるのでほぼ不労所得に近い収入を得ることができます。
ただし、運用対象の不動産で収益が発生しないと、投資会家の配当金も損なわれてしまいます。都心の物件など、収益が出る可能性が高いを見極めて調子を選んでいきましょう。
不動産投資
自分で直接不動産を購入できるほどの資金があれば、不動産投資も悪いものではありません。
クラウドファンディングの場合、自分で不動産の所有権を持つことができないので現金化をしたい時に自由に現金化ができないデメリットが有るからです。
自分で不動産を購入すれば、運用で毎月の家賃収入を得ることもできますし、値上がりしたところで売却して大きな利益を狙うこともできます。
もちろん不動産取得の手間や運用の手間はかかりますが、管理は外部の管理会社に任せることができるので、それほど大きな手間にはなりません。
不動産を買えば、自分の確実な資産になってくれるメリットがあるのです。
まとめ
セミリタイアを続けるためには、何よりも確実な収入源が必要となってきます。
投資元本の損失を発生させてしまうとセミリタイヤ生活もままなくなりますから、ハイリスク・ハイリターンな投資よりも、できるだけローリスク・ローリターンである収入源を確保しておきたいものです。
また会社員時代ほどではないものの、集2~3日程度の労働による収入源を確保しておけば、セミリタイア生活を続けやすくなります。
手堅い不労所得と負担の少ない労働所得、この二つを確保することがセミリタイアを続けていくためのコツだと言えるでしょう。