業界初「融資+商業手形割引」のファンドを提供!バンカーズにインタビュー!

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株式会社バンカーズは、2020年12月1日に融資型クラウドファンディングサービス「バンカーズ(Bankers)」を開業しました。

第一号ファンドの「バンカーズ不動産・商業手形ファンド第1号」は、募集初日に2時間で2,200万円の満額に達しました。続く通算2号ファンド、通算3号ファンドも募集初日で募集額100%に申込が完了するなど、投資家からの注目を集めています。

今回はそんなバンカーズを運営する、株式会社バンカーズの代表取締役 澁谷 剛氏と取締役 寺崎 昌弘氏に、バンカーズの特徴やこれからの展望をお聞きしました。

澁谷氏(写真左)、寺崎氏(写真右)はともに大和証券からキャリアをスタートさせた、金融のプロフェッショナルです。

インタビューでは、銀行、証券、ノンバンク業界等、金融のプロフェッショナル達が提供する、業界初の「融資と商業手形割引とを並行運用するファンド」の仕組みについてなど、投資家なら知っておきたい話をたくさん聞くことができました。

株式会社バンカーズについて

寺崎 昌弘氏(写真左)と澁谷 剛氏(写真右)

株式会社バンカーズは、設立46年の歴史を持つ貸金業者「泰平物産株式会社」を前身とし、2019年に「バンカーズ」に社名変更して、新たにスタートを切りました。

前身の泰平物産株式会社は、1974年に設立され、以来46年以上、商業手形割引事業を営んできました。

商業手形とは、売買をする際に、代金の代わりに受け取る手形のことで、期日になれば現金化することができます。

そして、泰平物産株式会社は、商業手形割引事業においては、創業以来審査・分析ノウハウを蓄積しており、ここ10年の不渡り実績はありません。

こうした実績のもと、株式会社バンカーズの第一号ファンド「バンカーズ不動産・商業手形ファンド第1号」では、業界初の融資と商業手形割引を組み合わせたファンドを組成しました。続く通算2号ファンド、通算3号ファンドも同様に、融資と商業手形割引を組み合わせたファンドとして運用されています。

バンカーズとソーシャルレンディングについて

ソーシャルレンディング業界に進出した経緯を教えてください。

(澁谷)私、澁谷が2年前にベンチャーキャピタルの代表を務めていたとき、某ソーシャルレンディング事業者を対象に、M&Aを検討する機会があり、ソーシャルレンディング業界を詳しく調べ出しました。調べる過程で、ソーシャルレンディングというビジネスの可能性がかなり大きいことや銀行業・貸金業よりも優れている点があることに気づき、「日本の産業のために、あるいは投資家のためになるような金融機関を作りたい」と思ったのが参入のキッカケです。

ソーシャルレンディングの可能性というのは具体的に何でしょうか?

(澁谷)いくつかあるのですが、一つは「本質的に金融機関として優れたビジネスモデルであり、あらゆるリスクに対応できる可能性がある」ということです。ソーシャルレンディングは、間接金融のように「融資」であるにも関わらず、直接金融の仕組みを使います。間接金融の銀行の場合、過剰なリスクを取り自社が倒産すると、結果的に預金者へ迷惑をかけてしまうんですね。

そのため、銀行はリスクが取れない体質になっていき「新たなビジネスチャンスに適切な金融サービスを提供する」という機能を果たせなくなってきていると考えます。一方、ソーシャルレンディングは間接金融と異なり、投資家から出資金を募る形で貸し出しを行うので、ビジネススキームとしては銀行ではできない資金仲介の機能を果たすことができると理解します。そのため「金融ビジネスの領域が無限に広がる」という可能性があると考えています。

バンカーズの商業手形割引について

バンカーズのファンドに組み入れられている、商業手形割引について教えてください。

(澁谷)商業手形とは、企業が物やサービスを購入したときに「月末締めで来月末支払います」というような取引を、多くの場合は契約上行われてますが、契約上だけでなく「来月末にお金に代わる証書をください」という手形のことです。つまり、商業手形は「ある決められた支払い期日(期日)になれば現金に代えられる手形」を指します。

ただし逆にいうと、商業手形は期日まではただの紙。どうしても期日前に資金が欲しい場合は、「期日になれば現金化できるので、その前に換金してください」という「商業手形割引」をする必要があるのです。商業手形の割引業者は、期日前に換金する代わりに、手数料を頂戴することでビジネスが成立します。当社も同様です。

期日前に商業手形を換金するのが「商業手形割引」なんですね。

(澁谷)はい。この商業手形は、銀行に当座預金口座を開設していることが前提です。当座預金口座を開設するには、各金融機関所定の審査を受けなければなりません。個人の普通預金や定期預金については、本人確認書類を提出し、特に問題がなければ口座を開設することができますが、当座預金については、各金融機関で決められた審査を通過しなければ、口座を開設することができません。以上のことから、当座預金口座を持っているということは、ある程度信用できる会社等といえるでしょう。

さらに、商業手形の面白いところとして、私たち貸金業者は、商業手形を発行した企業と商業手形を持ってきた企業の両方に請求できるという点があります。つまり、どちらかが潰れてもどちらかに請求できるため、商業手形は元本の安全性が高いと言えるでしょう。

「商業手形の安全性」は、銀行による与信審査が関係しているのですね。

(寺崎)銀行による与信審査を前提に、当社は独自の審査基準に従い割引の可否を判断しています。その結果、過去10年当社の取り扱いで不渡り(手形が何らかの理由で決済できないこと)はありません。

(澁谷)また、商業手形割引の利回りは投資家にも満足して頂けるのではないでしょうか。

「商業手形割引」のデメリットはありますか?

(澁谷)だんだん商業手形を出す企業が減ってきていることですね。当面は募集金額全額を商業手形で運用できる見込みがあるので問題ありませんが、将来的には、商業手形で満額運用できない事態は、可能性的には起こりえます。

(寺崎)あとは、融資であればどこに融資をするのか、投資家は事前に把握することができますが、商業手形はどこの手形が持ち込まれるか投資家に見えない部分があります。その点が人によってはデメリットに感じるかもしれません。もちろん、当社では一定の基準を満たした商業手形しか取り扱いはいたしません。

バンカーズは金融のプロフェッショナル集団が集まっている。

株式会社バンカーズの多くの方が金融業界出身だとお聞きしました。

(澁谷)そうですね。ソーシャルレンディングは、証券業・貸金業・銀行業のノウハウと商品設計を高度に融合した形でやっていかないと意味がない業態です。そのため、そうした業界に精通したメンバーをちゃんと集める必要があると考えています。その点、当社は、商品設計・投資運用・リスク開示・審査・企業発掘・モニタリングに関するその道のプロが揃っています。

他社と比較した際の、株式会社バンカーズの強みは何ですか?

(澁谷)「日本でもトップレベルの商品を組成できるチームが、余計な販売コストをかけずに、インターネット上から投資家の皆さんへ案件をお届けできる」ことが最大の強みだと思います。いわば、機関投資家などプロ向けに商品組成をしていた人たちが、そのまま一般の投資家へ商品を提供している、と言えばいいでしょうか。

案件はどのように探されているのでしょうか。

(寺崎)人脈ですかね。

(澁谷)そうですね、「人脈」です。もともと私、澁谷の人脈もありますし、株式会社バンカーズ代表取締役会長である長田も、三菱UFJ銀行の専務をやっていましたので、長田の人脈もあります。実はどんな業界もなんですが、プロってそんなにたくさんいないんですよね。その点、当社にはプロが揃っており、各々が案件に関する話が入ってくるような人脈を持ち、コミュニティに入っています。例えば私、澁谷の場合だと、コーポレートファイナンスをするスタートアップ・中堅ベンチャーのファイナンス案件は、日本のものであれば大抵耳に入ってきます。また、長田は長年メガバンクにいましたので、日本中のいろんなネットワークを持っています。ですので、情報として入ってくる案件数は大手金融機関に負けないくらいあるのではないでしょうか。ただ、人数が少なく、処理できる量に限りがあるため、良いものだけを組成する形にはなりますが・・・。

審査体制や審査プロセスについて教えてください。

(澁谷)案件会議、審査部判定、判定会議のステップで審査を行います。審査は、メガバンクのクオリティと変わらないと自負しています。当社の審査部長は、住友銀行(現:三井住友銀行)に入行後、バブル期の前後を含め、日本経済が直面した様々な環境において、多様な融資案件を経験して参りました。長年にわたりバンカーとしての実績を培ってきた審査部長の経験とクオリティを審査に活かしているというのは、我々の強みの一つだと思います。

(寺崎)募集ページ上で案件ごとに、項目別に客観的な確度からリスクを点数化しているので、そちらもご参考にして頂ければと思います。

ソーシャルレンディング業界と今後の見通しについて

ソーシャルレンディング業界の見通しはどうお考えですか?

(澁谷)ソーシャルレンディング業界の可能性は非常に大きいと考えています。ソーシャルレンディング自体は、現在、大手商社やメガバンクが自らやろうか検討をし始めています。このような流れもあり、ソーシャルレンディング業界は、今後プレイヤーが大きく変わるのではないでしょうか。

プレイヤーが大きく変わる可能性もあるのですね。

(澁谷)はい。実際、私たちは地方銀行といろいろな話をしています。というのも、上場を目指す場合は、直接金融で資金調達をすることがありますが、上場を特に目指していない地方で頑張っている企業へは、直接金融で資金提供されることは今までなかったんですね。そこで、「ソーシャルレンディングのプラットフォームを使えば、そうした上場を目指していない地方の企業にも直接金融のメリットを提供することができるのではないですか?」というような話をしています。地方銀行からは非常に前向きに検討して頂けていますね。私たちとしては、各地にソーシャルレンディングの会社をつくって、地域を支える金融のプラットフォームをつくっていきたいと思っています。このように、既存の金融機関が参入してきて、ソーシャルレンディング業界は大きく発展するのではないでしょうか。

今後のリリース件数の見通しを教えてください。

(澁谷)現在はサービス開始直後のスタート時期ですが、当社の新年度となる2021年4月から活動を本格化させ、2022年3月までには融資残高150億円くらいまでを目指していますね。月に換算すると、十数億円程度、新規案件を発表していきたいです。今はその目標達成に向け、いろいろな準備を進めています。

投資家へメッセージをお願いいたします。

(澁谷)我々はプロの目で、皆さんにとってリターンの大きい商品をしっかり作っていきますので、楽しみにお待ち下さい。

取材を終えて

取材を通して、代表取締役 澁谷氏と取締役 寺崎昌弘氏による、ソーシャルレンディング含め金融業界に対する深い見識を感じました。特に印象的だったのが澁谷氏の「自分で買いたい商品を組成して、投資家にご提供しようと思っている」という主旨の言葉。投資家としては、「金融のプロが買いたい商品」を自分も買えるというのは、非常に心強いのではないでしょうか。株式会社バンカーズは、これからさまざまな案件をリリースする予定ですので、もしご興味ある人は、会員登録から始めてみてはいかがでしょうか。

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